子どもに語りつぎたい日本の歳時記

6月 らっきょうの甘酢漬け

ひと手間かけて、我が家自慢の保存食

6月というと、梅雨時期、父の日などが思い浮かびますが、台所仕事では、この時期にする大切な保存食作りがあります。それは、梅干し漬けやらっきょう漬けです。漬け物にも色々ありますが、この2つだけは、原料となる生の梅や土付きのらっきょうがこの時期しか出回らないので、年中漬けるという訳にはいかないのです。

このような保存食は、食卓も心も豊かな気分にしてくれます。今年はちょっと好みの味にできなくても来年こそはと、毎年作り続けていくことで我が家の味ができていくのでしょう。

今回はらっきょうの甘酢漬けを使って、夏の食欲のない時にも食べやすい、さっぱりした混ぜご飯を紹介します。ポイントは、酢飯が温かいうちにらっきょうだけは先に混ぜ込んでしまうこと。そうすると、らっきょうの酸味も酢飯になじみます。

らっきょう入りサラダ寿司
●らっきょう入りサラダ寿司
材料(4~5人分)

米…3合 
昆布…5cm角1枚
すし酢
(酢大さじ5 砂糖大さじ3 塩小さじ1/2)
らっきょうの甘酢漬け…80g
甘塩鮭…2切れ
きゅうり…2本
酒・塩・白いりごま…適量

作り方
  1. 米は昆布を入れて硬めに炊く。すし酢は合わせておく。
  2. らっきょうは5mm幅の小口切りにする。
  3. 鮭は焼いて皮と骨を除き、粗めにほぐして酒を少々ふりかける。
  4. きゅうりは5mm幅の小口切りにして塩もみし、少しおいてしんなりさせ、水気をよく絞る。
  5. 炊き上がったご飯は、昆布を取り出してボウルに移し、すし酢を回しかける。
    切るように手早く混ぜ、2を混ぜ込む。
  6. 人肌程度に冷めたら3と4を加え、さっくりと混ぜる。
  7. 器に盛り、ごまをふる。

柳沢美智子