12月 冬 至 「12月22日頃」
寒さを乗り切る暮らしの知恵!
北半球では一年中で最も昼の短い日。日の暮れるのが早く、気ぜわしく感じられます。寒さもこの頃から日ごとに厳しくなり、いよいよ冬本番です。
地域によって多少の違いはあるかもしれませんが、冬至に“ゆず湯”に入るとかぜをひかないという風習や“かぼちゃ”や“こんにゃく”を食べると、やはりかぜをひかないといういわれが今でも伝わっています。どちらも寒い冬を乗り切るために体を温めたり、かぜに対する抵抗力をつける栄養素補給の知恵ですね。
今回は、ゆず湯にちなんで[ゆず巻き]という料理を紹介したいと思います。ゆずは11月下旬になると表皮が黄色に色づき、収穫時期を迎えます。その香り豊かな皮の部分を、やはり旬の冬大根で巻いて甘酢につけた料理です。お正月料理の一品として作る家庭もあるようです。大根の中からゆずの黄色が透けてきれいです。前菜に、またはデザート感覚で、香り豊かなゆずを楽しんでください。
●ゆず巻きの作り方
材料(作りやすい分量)
ゆずの皮…2個分
大根…1/2本
塩…少々
甘酢(酢・砂糖…各大さじ4)
作り方
- 大根は皮をむき、薄く輪切りにして、塩水に20分ぐらい浸しておく。
- ゆずは表皮の黄色い部分をむき、せん切りにする
(白いわたの部分が多くつきすぎると苦くなるので注意)。 - 1の大根の水気をとり、2のゆずを芯にして端からくるくると巻く。
- ふた付き容器に3を隙間のないようにきっちり並べる。甘酢をかけ、2~3日以上漬けておく。
ポイント
漬けてから冷蔵庫で約1ヵ月くらいは持ちます。2~3日後から食べられますが、白い大根がややあめ色になったころが食べ頃。甘さ加減はお好みで。大根を薄く切る時にスライサーを使うと均一な薄さになって、巻きやすいです。また、塩水に漬けず半日くらい天日に干してから巻いても、歯ごたえがあってよいでしょう。
柳沢美智子