子どもに語りつぎたい日本の歳時記

10月 実りの秋を食す「新米とけんちん汁」

新米とけんちん汁

さあ! 新米の季節です

厳しい残暑が続いた9月中旬から米の収穫が行われて、食卓には新米が登場し始めました。今年は残念ながら冷夏の影響を受け、例年よりは不作のようです。

そして、新米と聞くとやはり「実りの秋」いや「食欲の秋」だなあと実感し、けんちん汁が食べたくなります。子どもの頃から、炊きたてご飯とけんちん汁の組み合わせは定番で、今でも毎年初めて新米を食べるときは、けんちん汁を作っています。

里芋やきのこなど野菜がたっぷり入ったけんちん汁は体も温まります。多めに作って翌日温めなおせば、味がしみてまた美味しいのです。

●けんちん汁の作り方
材料(6人分)

大根…300g/人参…100g/ごぼう…1/2本/里芋…200g
しめじ…1袋/えのき茸…1/2袋/ねぎ…1本/こんにゃく…1/2枚/油揚げ…1枚
木綿豆腐…1丁
しょうが(せん切り)…1かけ
ごま油…大さじ1 
しょうゆ…大さじ4/酒…大さじ2/だし汁…3カップ
味噌…大さじ1

作り方
  1. 大根と人参は皮をむいていちょう切り、ごぼうは笹がきにして水にさらす。
    里芋は皮をむいて1cm幅に切る。
    しめじ、えのき茸は石づきを除いて小房に分け、ねぎは小口切りする。
    こんにゃくは一口大に切り、下茹でする。油揚げは油抜きして短冊切りにする。
  2. 鍋にごま油を熱し、ねぎと豆腐以外の材料を入れて炒める。
    大根が透き通ってきたらしょうゆと酒を回し入れ、よく混ぜ合わせる。
    だし汁を入れ、約15分煮込む。
  3. 2にねぎと、豆腐を手でくずしながら入れ、味噌を加えて弱火にする。
    豆腐に味がしみるまで煮て、味を調える。

ポイント

材料を炒めたら、だし汁を入れる前にしょうゆと酒で味を付けると、味がしまって水っぽくなりません。

新米は水加減をやや少なめにしてふっくら、つやつやに炊いて、あとは魚でも焼いて食卓に並べれば、「ザ・日本の食卓」になるのでは。

柳沢美智子