From Editor

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No.12

いいわけ

この暑いさなか、締切りに追われる毎日である。毎日が何かの締切り日というわけではないが、何日後かには確実に締切り日が待っていて、それに向かって必死に走り、そしてゴールすればまた次の締切り日に向かって疾走するという具合である。なぜそんなふうに事が詰まっているかといえば、仕事量の多さと私の能率に不具合が生じているからで、その根本的な部分を解決すれば、健康な人の血液のようにさらさらと事が運ぶとは思うのだが、そんなことにじっくり取り組んでいるヒマがまずない。

たまご社ではいろいろな仕事をしている。いま行っているのは、今秋発行に向けてチーズの本とお菓子の本、絵本が各1冊、毎月発行の生協の機関紙、来年発行予定の本が数冊、そしてこのHPの原稿などなど。それぞれにスケジュール管理、取材、原稿書き、撮影、作者との打ち合わせ、デザイナーとのやり取りなどがあり、もちろん私がそのすべてに関わっているわけではないのだが、複数の仕事が同時進行なので、社員は全員てんてこ舞いなのである。

そんな状況だから、私だって原稿の1本でも早く上げて次の仕事に進みたい。なのに、なのに、実際パソコンに向かってみるとぜんぜん筆が進まない。テンションっていうんでしょうか。ある程度書くことを頭の中でまとめておいて、いざと思ってパソコンに向かう時に、その「いざ」にかなり勢いがないと思うように書けなくなるのだ。あぁ、難儀。そのうち、仕事場は一人の世界ではないので、電話が鳴ったりだとか、上司に話しかけられたりだとか、宅急便が届いたりだとか、また電話が鳴ったりだとかでいろんなことがはじまり、時間があっという間に過ぎてしまう。

また、今度は筆が進み始めてからも、私の場合、必ず途中で一度筆が止まる。もうちょっといい表現があるはずとか、そういえばこれも書き足そうとか、だんだん書きたい内容が膨らんできて、それをすべてクリアするのに、とても時間がかかる。こういう状況に追い込まれた人はわかると思うが、書けないとだんだんイライラしてきて、そのうちひどくお腹がすく。コーヒーを入れなおしてみたり、お菓子をつまんでみたりしているうちに、またあっという間に小一時間ほど過ぎてしまう。しまいには「原稿書きはいつだって思う通りにならなくて、これってなんだか人生の縮図みたいだなぁ」なんて、時間がないときほど悟り始めちゃったりして。

実は今も、すでに締切りを過ぎている仕事があり、デザイナーさんを待たせているという状況。そんな合間に書いているこの原稿だから、いつもは3~4日かかっているところを(何を書こうかで3日半以上。毎回テーマ自由だから、欲張るほど時間を食うのだ)、今回は1時間で書ききろうと心に決めた。

実際にかかった時間はというと(時計を見る)、ジャスト2時間半。プラス、コーヒー2杯、緑茶1杯、チーズ2かけ、フルーツケーキ1切れ。やれやれ、やっぱりオーバー気味。でも、いつもに比べれば御の字か。でもやっぱり、待たせているデザイナーさんにとってはすべていいわけだろうなぁ。すみません。今からあの仕事、始めますんで。読んでくださった方も、やっつけ気味な原稿で失礼しました!

編集スタッフ 藤井 久子

青空

まだ心の余裕があった先月、台風の後の空があまりにきれいだったので、思わずデジカメでパチリ。風が強くて、あっという間に雲は流れていきました。私の仕事もぐんぐん流れていかないかなぁ。